last update : 2007.12.28
040 07.12月

 大変ご無沙汰で〜す。2007年はホント速かった!日々どんどん転げ回るように、気付くともう新しい年がそこまで来ている♪

  今年1番強く惹かれた対象は、何と言っても昨年から続けて三信ビル♪それは自分の意思とはまた違う、ナニカに動かされていたような、そうではなく自分自身から湧いているに違いないと感じる極端な振り子のような状態で、とにかく劇的で不思議な出来事だった!

  一瞬にして虜♪魂ごと持ち去られて、瞬間自分が空っぽと化すような、そんな強烈な一目惚れ体験は、初めてだったかも知れない。出会った後はどうしようもなく右往左往♪彼は特別 にイイ男だった。もう逢いたくてたまらなかった。いつもその美しい姿をココロに描いていた。自分の中心に絶えず在ってフラフラ夢中だった。彼が壊されてなくなった今、全てがとても懐かしい♪

  そういう強烈は出会いはモノを創る人間には必要不可欠だと・・・。一生のうちにそう何度もあることではないから大切にしなさいと、松岡正剛さんに言われた。何とか三信ビルを残すコトが出来ないか、思い返せば無理な相談を色んなヒトに何度も持ち掛けた。松岡さんは終始優しく、それを失うコトも、諦めるコトも美しい行為だと・・・。他にもいろんな友人、仕事関係者含め一杯イロイロ言われ、あるいは無視され。君はコワレテルとも言われたがそれは本望だった。どんどんエスカレートする私の必死な願いと逆行するかのようなアドバイス♪心配の余り、死んでしまえ〜!とも言われた。ほんとに一時壊れそうになった・・・。アタマでは解る。だけど諦めキレないし、存在してる限りは絶対諦めたくないと子供のように駄 々をこねてはモガキ苦しんだ♪
 真剣に悩む私に羽良多平吉さんはAricoちゃん、三信ビルに出会っておめでとうよかったね〜!なんてお褒めの言葉を頂いた。そう言われても幸福感など感じる余裕もなく、渦中にいた今年前半は、想いが強すぎて空回りする自分自身に驚きながら、沸き上がる感情に飲み込まれるしかなかった。深みに溺れていく感覚・・・もうすぐ壊されようとしている彼を保存〜守ろうとする気持ちが、私の中にあれほど強く在ったなんて・・・。やはりあれはもう恋愛そのものというしかなかった♪
  初めて逢った時、僕はもうすぐいなくなる。でも運命を受け入れているよ。僕を忘れないでほしい・・・確かにメッセージが聞こえてきた。美しい諦念を感じたからこそ、私は必死になって彼を護ろうとしたんだと思う。建物への偏愛〜三信ビルへの想いが、総ての身体細胞に火を点けたようだ。以前より情熱的になって♪どうしよう欲望を全然抑えられまへん〜っ♪

  三信ビルが閉館したこの春、ココロの行き場を無くした私に、ソニーダイレクトからベスト盤リリースの話が舞い込んだ♪
  何でも馬鹿みたいに一生懸命演ってると、どこかでダレカが見ていて助けてくれるんだね。そんなコトを思わず感じずにはいられなかった劇的な展開だった♪

  ベスト盤リリース後のライヴ展開の拡がりは、なかなか予測出来ない程だった。

  何と言ってもその火付け役は京都コーディネーター、中野弘子さんだった。ここ数年ご無沙汰していたが、ベスト盤CDリリースのお知らせをして、久しぶりにご連絡を頂いた。そして京都情報誌〜Leafで大きく載せて頂いてとてもうれしかった。中野さんが撮って下さった写 真は、今までで1番好きな表情かも知れないくらい力が抜けていて自然体だった♪そして秋からの京都ライヴではホントに大変お世話になった!中野さんのお仲間、オクちゃん、オグニちゃん、山崎さん、キッチン吉田〜紅后さん、ダブルハート〜高瀬智子さん、ライヴハウスラグ〜河村ひかるさん。画家〜田中直子さん。アークコーポレーション〜山中満子さん。地元京都で応援頂く方々が、おかげさまで一気に増えた感じがココロ強くうれしい♪そして今年はα−ステーションにはたくさん出演させて頂いて、ライヴ動員に大変ご尽力頂き感謝感激雨嵐!

  ライヴ会場は岐阜「後楽荘」や京都「RISUTORANTE・AZEKURA」に加えて、横浜〜Park・Side・cafe、京都〜ライヴハウス・ラグ、今原町家、新風館〜野外ステージ、お魚トラットリア〜バルケッタ。コラボレーションはフラワーアーティスト藤井淳子さんとウェスティン都ホテル〜フローリスタ京都X'masPartyで、犬楽バンドのメンバーとBAR〜雪月花で即興セッション、ヴァイオリン中西俊博さんと東京〜プライベートスタジオでの即興セッションがとても愉しかった♪

 ライヴへ衣装提供して頂いた京都の「百花堂」さん、アクセサリー提供頂いた「idola」さんにはホントに感謝感激雨ふりました! あっソ−ホ−ジャパンの皆さんいつも大!大!大感謝です!ありがとう〜!!
 また来年度も拡がるライヴを大変愉しみにしつつ、もっともっと腕を研きたい欲求が肥大化しつつ、人生はまた深まってきた。
来年度もヨロシクね〜♪

〜Arico♪


039 07.01月

 いつも素顔に近い女、例えば仏女優ジェーン・バーキン。10代でゲーンズブールに見出だされてから60代に至る今も現役。時折ファッション雑誌で見かけるが、相変わらずの存在の軽やかさで、ずっと一貫して何モノにも飼い馴らされていない、自由奔放で野性的な匂いを漂わせながら、不思議とどこか優雅ではかない。それは私が好きな種類の、美しさの一つのかたちだ。
昨年11月に出会って一目惚れしてしまった東京日比谷「三信ビル」の外観〜日比谷通 りからの眺めには、それに似たテイストを感じる。昨年出会った最初の頃、三信ビルがトレンチコートを着た、退廃美漂う初老の男のように感じた。だけど何度も訪ねては眺めているうちに、今はもっと多様な存在、例えばジェーンバーキンのような女のようにも感じられ、それは多分私の気分の反映なのだ。
 東京に現在、保存されている歴史的建造物の多くが森や公園の中にある。もちろん移築されたものも含めてだが、それは場所柄すでに守られた存在だ。そして化粧しすぎ、お洒落しすぎた女のように暑苦しくて装飾過多、見た目には解りやすいロココ調の建物が多い。「三信ビル」の外観はよくあるそれらの様式とは全く違う、抑制の効いたリアルでシンプルな、ある種禁欲的な美しさだ。私はこの禁欲的なムードというのに昔から弱い。逆にそこにエロスを感じてしまう。
 そして三信ビルの内部。天井や床、階段のてすり等ディテールが本当に美しい。そこは一般 の人達に解りやすい装飾的な美がひしめき合っている感じ。しかし私が1番残したいのは、日比谷の街中に剥き出されたまま、放置されたまま異様に美しさを放っているその存在全て。日比谷通 りから眺める三信ビル全体の景観なのだ。ずっとその場所にそのままの姿で居てほしいだけなのだ。去年11月3日に出会った日の姿のままに…。実はその日、松岡正剛さんに会った。私は出会ったばかりの三信ビルの話しをした。あっ懐かしいなあ。小学生の頃父と二人、三信ビル半地下にあった「ピータースレストラン」で食事したんだよね。あれからもう50年も経ったのか…と、とてもステキな柔らかくて感慨深い表情で、松岡さんは私に語ってく れた。当時とても華やかだったレストラン店内の様子や人々のざわめき、寄り添うように煌々と輝くシャンデリア…そんな光景が一瞬私にもリアルに見えたような気がした。なんだか松岡さんの話しを聞いてとても幸せに満ちた気分になった。〜そしてその後すぐ、三信ビルに集った沢山の人達の幸福な記憶を想像しながら、「ピータースレストラン」というピアノ曲が出来た。1月16日、三信ビル保存プロジェクトのシンポジウムで私の熱い想いと、出来立てホヤホヤの楽曲「ピータースレストラン」を会場に流して頂いて、会場に集まった大勢の三信ビルファンの方々と、幸せな時を共有することが出来た。
 私の今1番の夢を話そう。
三信ビルが1番美しく見える場所にピアノを置いて、三信ビルを眺めながらライヴがしたいのだ♪「君はホントに美しいよ!どんなに私がそう感じているか君はわかる?」… ピアノの音で三信ビルと交信したいのだ♪そう、私が1番演りたいライヴの形は、私が美しいと感じる景観とのサシの対話なのだ。 そのためには日比谷通りの車の往来をストップさせないといけない。理由は日比谷通 りからの眺めが1番美しいからだ。その路上にピアノを置いてライヴしたいのだ♪それは多分とんでもなく迷惑な話しだろう。それにすでに取り壊しが決定している三信ビルをそのまま全て残して、下手に触らないで欲しいというお願いも、究極な私の我が儘だと思う。
でもさっ心底惚れちゃった♪自分ではもう抑制が効かないよ♪愛したモノは誰だって全力で守るでしょ?
もうしょうがないよ♪


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